ヒロリン雑学ブログ

時事ネタや歴史、漫画アニメネタの雑学ブログです。

前回までのジョジョの奇妙な冒険は…ではなく

前回までのジョジョの奇妙な冒険は…ではなく

設定をパクるのも難しい。の続き

前回、どう考えても、これは【ダーティーハリー】を真似して作ったよね?
と思われる漫画の【ドーベルマン刑事】を紹介したのですが、途中で切れてしまったので、今回はその続きです。

ダーティーハリーは、【世界で最も強力な銃】である【44マグナム】を使って悪党を倒す、痛快な【刑事アクション】でした。
だから、そんな漫画の原作を書きたいと思ったのでしょう。
原作者の人。

とはいっても、同じ【44マグナム】を使える銃を出したのでは【パクリだ!】という汚名も着せられるので、違う銃を探す事になるのですが。
残念ながら、この時代の【44マグナム弾】を使えるのは【ハリー】が使っていた【S&WのM29】というモデルと、もう一つ。あるにはあったのですが、【シングル・アクション】の【ルガー・ブラックホーク】しかなかったのですね。

シングル・アクションというのは何かというと【西部劇】の時代の1発、弾丸を撃つたびに【ハンマー】を指で起こしてやらないと次弾が撃てないという代物(しろもの)です。
つまり【連射が出来ない】銃なんです。
機構的にも連射は難しいのですが、もう一つの理由としては【弾丸】にあります。

使用する弾丸が【44マグナム弾】という事は、【通常の弾丸よりも火薬量が多い弾丸】になります。
口径だけでいえば、西部劇で活躍していた銃は、大体45口径なので、44口径よりも大きく、威力(破壊力)もあります。
45口径弾が、命中しないで頭の横を掠め(かすめ)ただけで、その衝撃波で大の大人が昏倒してしまうといわれているくらいです。

では何故、44マグナムが【世界最強】といわれるようになったのか?
火薬量の多さが【弾丸の速度(初速も含む)】を上げる事で【自動車のエンジンをも撃ち抜く】という破壊力を生んでいるのです。

映画【ダーティハリー】の中で、クリント・イーストウッド演じるハリー・キャラハン刑事が使っているのは、この44マグナム弾が使用できる【S&W M29】だとは先程書きましたが、こちらの銃は【ダブル・アクション】と呼ばれるもので、引き金を引くだけで、連射が出来ます。
さすがは【死の商人】の国【アメリカ合衆国】ですね。
武器は【日進月歩(にっしんげっぽ)】です。

ただ、それでも44マグナム弾を連射するのは、相当に難しいらしい。
それは【火薬量が多い】為に発射後の【反動】が桁違い(けたちがい)に凄ま(すさま)じいみたいです。
反動が大きいと、発射後に銃口が【跳ね上がる】。
つまりは、標的に銃口を向けていても、発射後に【大きく標的からズレてしまう】
連射が出来たとしても、標的に当てる事自体が難しいのですね。

【M29】は、ダブルアクションなので、両手でしっかりと銃をホールドすることができるけど、撃って、命中させるのは難しい。
当時のアメリカの警官の中には、この【M29】を使っていた人も実在していたようですが、そうした人達の一部は、銃口の跳ね上がりを抑える為に銃口の先端、そこの上部に細長い【穴】を2本。左右均等に空けてそこから火薬の破裂に伴うガスを抜いて跳ね上がりを少なくしていたようです。

当時の私は中学生でしたが、ちょっとした【ガンマニア】だったので、そちらの知識も蓄え(たくわえ)ていました。

多分、当時の一般の人は【リポルバー】は無条件に連射できると思っていた人が多かったのではないかと思います。
そんな中の一人が【ドーベルマン刑事】の原作者の人だったんでしょう。
銃に触れる。というか、銃が身近な存在ではない日本では、よほど興味を持って知識を溜(た)め込んでいないとわからなかったでしょう。

その漫画の連載が始まってからのちに、【44オートマグ】という【オートマティックピストル】が発売されて話題になったのですが、少し経つとこれも不評を買っていました。
日本の刑事漫画では、これも登場させていましたが、【マグナム弾】というのは火薬量が多いので、【反動】も大きい。
オートマティックは、弾丸を発射した反動で上部のスライド部分が後ろに後退して、元の位置に戻る時に次弾を薬室に装填(そうてん)します。
だから自動でマガジン内にある弾丸を、尽きるまで撃つ事が出来るんです。
割と単純なつくりになっていて、火薬の破裂で後ろにさがったスライドを元の位置に戻すのは【バネ】です。

それも一般的な【コイルスプリング】と呼ばれる【バネ】なんですが、反動が大きすぎて、このバネがすぐに弱くなってしまうんですね。
それで、まだ空薬莢を排出しているのに、スライドが元の位置に戻ろうとするので【排莢(はいきょう)不良】を起こします。
弾丸を嚙み(かみ)込んでしまうので、もうあとは撃てません。

今では多くのアメリカの警官も【オートマティック】を使用していますけど、そうした事があって銃が使えなくなると、命に係わる(かかわる)ので、昔気質(むかしかたぎ)の警官はリボルバーを愛用していた人が多かったようですね。

なんで昔のアメリカの警官事情の話になったのだろうか?
長くなったので、また今度です。