ヒロリン雑学ブログ

時事ネタや歴史、漫画アニメネタの雑学ブログです。

アニメと哲学その5

アニメと哲学その5

時短が過ぎる現代社

とにもかくにも、現代の漫画原作のアニメを見ると、全てがそうじゃない事は承知(しょうち)しているが、【時短】【簡単】な【世の中】を【象徴(しょうちょう)】したようなものが多い。 【鬼滅の刃】でも、これは【現代】に【準拠(じゅんきょ)】しているから【しょうがない】のかもしれないけど、【炭治郎】の【剣士としての成長】が早すぎる。 【剣術’けんじゅつ)】のイロハも知らない【炭焼きの子供】が、いくらなんでも【たったの2年】で【一般的(いっぱんてき)】な【達人(たつじん)】の【領域(りょういき)】に達するのは、物理的に【不可能】だ。 【昭和】の時代に【柳生新陰流(やぎゅうしんかげりゅう)】の【家に生まれて】幼い(おさない)頃から、剣術(剣道(?))を習っていた人が、【高齢】になってから【述懐(じゅつかい)】していたのを聞いた事がある。

その人が、まだ【青年】であった頃、自宅に【泥棒(どろぼう)】が侵入(しんにゅう)してきたらしい。 でも、その行動は【世に知られた】【柳生新陰流(やぎゅうしんかげりゅう)】を継ぐ(つぐ)、その青年を始めとして【祖父(そふ)】も、すぐに気が付くことだった。 そこで、【祖父】は【賊(ぞく)】に気取られ(けどられ)ぬように、小声で「良い機会(きかい)だから、お前、ちょっと退治(たいじ)してきなさい」と【竹刀(しない)】を手渡したという。 しかし、【道場】でいくら毎日、【稽古(けいこ)】をしているとはいっても【泥棒】とはいえ【防具(ぼうぐ)】も何も持たない【生身の人間】を【相手】にした事はない。 普段とは勝手が違う【状況】に戸惑い(とまどい)ながら、相手と対峙(たいじ)してからは、とにかく【がむしゃら】に【竹刀】を振ったそうだ。 【相手】は素人(しろうと)だし、武器も持っていない。

【竹刀】を振り回せば面白いように【当てる事】はできる。 けれど【素人の泥棒】は、ただ痛がるだけだったそうである。 見かねた【祖父】が「まだ未熟(みじゅく)だな」と【竹刀】を取り上げて、スッと前に出て【面(めん)】に一本、打ち込んだだけで【泥棒】は、その場で【昏倒(こんとう)】してしまった。 【祖父】が放った(はなった)のは、【面への】たったの一発である。 それも【無駄な力】は入っておらず、軽く【ポン】と打っただけに見えたという。

これが【剣術】である。 【青年】は【炭治郎】を遥か(はるか)に超える【年数】、【道場】で【稽古】に励んでいた。 それにも関わらず(かかわらず)、【一撃】で【相手を倒す】ことはできなかった。 ここに【剣道(剣術)】の道は遠く、奥が深いことが理解できる。 【炭治郎】が握っているのは【真剣(しんけん)】である。 ちゃんと【刃(は)】が付いているので、振り下ろせば【相手】は【致命傷(ちめいしょう)】を負う(おう)。 そんな物を握った上で【錆人(さびと)】との勝負で、あんな軽口(かるくち)は叩け(たたけ)ないのが【普通】だ。 「直線上での勝負は簡単だ。早い方が勝つ」 しかし、【勝つ】という事は【真剣】での勝負では【殺す】と同義語(どうぎご)である。

【相手を殺す】かもしれない。という勝負の状況下にあって、そんな【セリフ】が吐ける(はける)という事は【命】を【軽視(けいし)】している表現である。 それよりも【相手を殺す】かもしれない。という状況下にあっては【動揺(どうよう)】するのが【人の持つ心の動き】である筈(はず)だ。 【その部分】が【ごっそり】と抜け落ちているのは【時短】【簡単】な現代社会を【反映】しているのだろうなぁ。 【物語】を作る時に、【時代背景】などの【基本的な】部分を【軽視】すると、こういう【物語】になってしまうのはしょうがない事かもしれない。 【今の時代】

でも、昔から【パクリマンガ】というものは【存在】していた訳で…。 しかしながら、【現代】ほどあからさまに「ここパクってるやん」と思われる物は少なかった。 例えば【ドーベルマン刑事】というマンガがあった。 この時には【クリント・イーストウッド】の【ダーティーハリー】が【映画の世界】で流行って(はやって)いた。 だから【原作者】が「俺も、こんな物語を描きてぃ」と思うのも、無理からぬ事なんだが、ほぼ同じ設定で【ドーベルマン刑事】は描かれた。 【最強の銃】として【名前】が上がった【ハリー】の【愛銃】【S&W44マグナムM29】 これを使いたいところだったのだけれど、【これ】を使わせると、【パクリ】だと思われる。

だから、一生懸命に【44マグナム弾(だん)】が使用できる【銃】を探したんだろう。 この当時、残っているのは【ルガー・ブラックホーク】しかなかったのが【不幸】だったのだけれど、当時の【日本人】にはまだ【ガンマニア】とされる人が少なかったので、【命拾い(いのちびろい)】をした漫画だった。 【M29】はダブル・アクションという機構(きこう)なので、【引き鉄(ひきがね)】を引くだけで【連射】ができる。 ところが、【ルガー・ブラックホーク】はシングル・アクションという、わかりやすく言うと【西部劇(せいぶげき)】に使われていた物になるのでありました。 このシングル・アクションは、発砲(はっぽう)しようと思う度(たび)に【撃鉄(げきてつ)】(ハンマーともいう)を、起こしてやって【引き鉄】を引かないと弾丸を発射する事ができない。

マンガの中で、【ドーベルマン刑事】が【片手】で【連射】しているシーンを何度も見たけれど、【物理的に無理】なのである。 シングル・アクションの銃でも、両手を使って【ファニング】という方法を使えば、連射は可能になる。 でも、機構的に片手での【連射】は【地球がひっくり返っても】出来ない【銃】だったのだ。