ヒロリン雑学ブログ

時事ネタや歴史、漫画アニメネタの雑学ブログです。

鬼とは何か?その3

鬼とは何か?その3

鬼の核心とは?

今回は【ラジエーションハウス】風に…。

ここに1本の【マンガ】がある。 とても【古いマンガ】だ。 作者の名前は【石川賢】 タイトルは【桃太郎地獄変】 この漫画が一番【鬼】の本質というものを、ついているのではないか? 個人的には、そう思っている。

では、この【桃太郎地獄変】はどんなマンガなのか? 普通に【鬼退治】に行くのだけど、その【やり方】がエグイ。 最初に【桃太郎】の家来になる【犬】【猿】【雉(きじ)】達が、これがもう、いかにもな【悪人面(づら)】である。 そして【鬼が島】に到着した【桃太郎様御一行(ごいっこう)】は【傍若無人(ぼうじゃくぶじん)】の限りを尽くす。 この辺りは、さすがは【石川賢先生】と唸(うな)ってしまう。 なにしろ【命乞い(いのちごい)】をする【鬼】に対しても【容赦(ようしゃ)なし】である。 【桃太郎】【犬】【猿】【雉】の誰のセリフかは、憶えていないのだけれど、「男と子供は殺せ、女は○○してから殺せ!」という過激な表現が使われるほどの惨状(さんじょう)でした。

そして【鬼】が貯めていた【お宝】を【根こそぎ奪い取って】意気揚々(いきようよう)とお爺さんとお婆さんが待つ、家に帰る【桃太郎御一行様】 ここで【家来(けらい)】である【犬、猿、雉】が、【桃太郎】抜きで、極秘に会議を開く。 「少しは、お宝を分けてもらえると思っていたのによう」 「誰が【きびだんご】一個で命懸け(がけ)の仕事なんかするものか」 「じじぃとばばぁに桃太郎の寝込み(ねこみ)を襲って、お宝を全部頂こうぜ」 と、一言一句を覚えているわけではないけど、こんな内容の【襲撃計画】を相談しておりましたのじゃ。

しかし、【桃太郎】も【只者(ただもの)】ではありません。 【襲撃】される、その時【気配】で察知して返り討ちにします。 と書いたけど、今ふと思い出したのは【犬、猿、雉】は【桃太郎】一家が寝静まった頃を見計らって(みはからって)、【お宝】を持ち逃げしようとしていたのかもしれない。 ま、何はさておき。 そうして【逃げる家来】達を追う【桃太郎】 そして、【凄絶(せいぜつ)】な【生死をかけた戦い】の火蓋(ひぶた)は切って落とされたのだが。 【人間離れ】した【桃太郎】に【適う(かなう)】わけも無く。

【欲】にまみれた【桃太郎】と【家来達】の戦いは、【桃太郎】の大勝利に終わる。 けれど、その【戦う様(さま)】を見た、これも【欲深い(よくぶかい)】【お爺さんとお婆さん】は、自分達が育てたとはいえ【悪鬼(あっき)の形相(ぎょうそう)】で家来達を【屠る(ほふる)】桃太郎に【恐怖】を覚えてしまう。 そして、【桃太郎と家来達】が戦っている最中に、こっそりと【お宝】を持って逃げようと動いたのだけれども。 【桃太郎】に気づかれてしまった。 【桃太郎】にしてみれば、【家来達】には【裏切られて】その挙句、今度は【信頼していた】【お爺さんとお婆さん】にも裏切られた。 その思いは強く。 しかも【命懸け】で【鬼が島】から【持ち帰ったお宝】まで【奪われよう】としている。

もはや【桃太郎】は誰も信じられなくなっていた。 その瞬間に【鬼が島の財宝】に対する【執着心(しゅうちゃくしん)】は極限にまで高まって、逃げる【老夫婦】を追いかける【桃太郎】 「返せー!それは俺のお宝だぁー!」 物凄い形相で追いかけてくる。 追いつかれたら、自分達も【殺される】そう思った【老夫婦】は逃げに逃げ、山里の村に近づいてきた。 村人は「何事か?」と思って見ていたのだが、【逃げている老夫婦】の後ろに、それを追いかける【執念(しゅうねん)】に身を焦(こ)がした【桃太郎】を見ると、一斉に逃げ散ってしまった。

それは【鬼退治】の【桃太郎】その人が【鬼】に見えたからに他(ほか)ならない。

というのが【石川賢先生】の描いた【桃太郎地獄変】なのだけど、【この物語】は、なんか妙に説得力がありませんか? 【物欲(ぶつよく)】にまみれて、そこに【執着】した【人】が【人の想像を遥かに超える】力を発揮したとしたら。 その【形相】は既に【人】のそれではないかもしれない。 【狂気】に憑(と)りつかれた【人間】は、稀(まれ)に【人知を超える】力を発揮することがあるのは、既に【何件もの症例】がある。 それが、山道には灯りもない昔ならば、人によっては【鬼】に見えたのかもしれない。

余談になるけど、【超能力】というものがある。 私見だけど、これは【いかにバカになれるか】がキーポイントな【能力】だと思っている。 つまり、どれだけ【バカ】にされても、自分はできるんだと強く思い込む【力】が現実の世界に【影響】を与えて、そう見えてしまう【力】の事では、なかろうか? 【スプーン曲げ】も【カード】を【透視する】能力も、その延長線上に【存在】しているのではないか?そう思っている。

合理的に【考える】と漂着(ひょうちゃく)した【異国の船】の【乗組員】というものが、一番【それらしい】 髪の毛の色も違うし、体格も【日本人】と比(くら)べると【抜(ぬ)きん出て大きい】 【言葉】も通じないし、山奥に隠れ住むしか、方法はなく、お腹が空いたら近くの田畑から、できた【作物】を盗んで食べる。 大昔の【日本】なら【年貢は米】なのだから、田畑で作られた【作物】は【お宝】に【等しい】からね。

でも、そうは言っても【京の都】に現れた【渡辺の綱】の【鬼退治】や【大江山酒呑童子】の【物語】の背景には、この説はなり得ない。 何故なら【日本語】を理解している。会話が【成立】している。 【腕を切られた鬼】が空高く【消え去る】というのは【戯作本(げさくぼん)】ならあり得る表現だと思うし。 とにかく、【欲】にまみれた【人】というものは、とても【醜い(みにくい)】ものである。 そんな人の【行動】や【表情】が、恐ろしいほどに【変容】してしまえば、それは【鬼】に見えるのかもしれない。

結局は【人の心】が投影されたものでしょう。と思っている私です。