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アニメ:ルパン三世とは?2

アニメ:ルパン三世とは?2

日本初の大人向けアニメ、ルパン三世

ルパン三世のキャラクターという物は本来、軽いキャラクターではない。 大人のキャラで若いながらも、人生の酸いも甘いも噛み分けた渋い男なのである。 けど、必死になる表情を隠すために軽口を利いたりする。 言ってしまえば照れ隠しである。 そして、そのストーリーも大人でなければ正しく理解できないであろう、渋い世界観を持っていた。

当時ほぼ半世紀前に小学中学年だった私でも面白いと思って観られたのは、間違いなくルパンのお道化た仕草にセリフだった。 その上で大人の匂いも楽しめて、言うことなしのアニメだった。 しかし、いつの間にか、気が付かない間に普通に面白くなった。 この時期に宮崎駿監督や高畑勲監督らが参入したらしい。 なので、子供だった私達には単純に笑えるお話にシフトした。 その代わりにルパン本来の渋さが象徴されるシーンが少なくなりもした。

その弊害は、その後随分と時間が経ってから現れる。 ルパン三世の1Stシリーズは、最終回にかろうじてルパン本来の物語性を持って終わることになるのだが、その後7年くらいかな? 新シリーズとして赤いジャケットのルパンが始まった時に表面化する。 私が高校1年生になったばかりの頃だったと思う。 当初、私はまたルパン三世が始まったと単純に喜んだものだったが、キャラクターがちょっとずつ変わっているのに違和感を持ったし(しょうがないんだけどね)声優さんも数人変わっていた。

申し訳ないけど、13代目石川五右衛門は格好良すぎた(^^;) もう少し、渋さが加わってくれるとメチャクチャ嬉しかったと思う。 峰不二子さんは、バカボンのママでもお馴染みの声優さんだったが、お色気を振りまき過ぎだった(あくまでも、私の私見です) 最初のシリーズのような、コケティッシュな喋り方がやはり似合っているような気がした。 これらの事と同時にお話が粗末に、雑になっていたのは宮崎駿さんの演出の弊害であるとしても、間違いないだろうと思っている。 つまり、ルパン三世というお話は、考えられないことをやって馬鹿笑いして、視聴者を笑わせればそれで良し。

そんな誤解を与えてしまった。 それは物語から真意とかその裏に潜んでいる感情とかを読み取れなかった2作目スタッフの情けなさでもあるが、そんな勘違いをさせてしまうような宮崎監督の演出にも問題があるとしか思えないんだ。 この作品で宮崎監督は視聴者に迎合してしまった。 というのも、一説には視聴率が低かったので、そのテコ入れとしてその当時高視聴率を獲得していた宮崎駿監督とその仲間達が招集されたという事だったが。 今、ウィキとかで調べると、こういうお話が出てくるとは思うのだが、それ以前のお話として、私がアニメ雑誌で読んだところによると初期監督は「~それを途中から宮崎が入って、メチャクチャにした~」と記述されていた。 いつでもそうなんだが、現場と会社では意向も違うし、ひとつの事実でも立場によって考え方が変わってしまう。

しかしルパン三世が大人向けのアニメとしては失敗作だった。 そして、その要因の一つに宮崎監督が挙げられるのも初期の製作スタッフからしたら当然のことかもしれない。 事実この後のルパン三世は偉大なる駄作になり果てるのだから…。 声優さんとかは全く関係なく、アニメ製作スタッフの安易な「笑わせればいい」とする姿勢が、ルパンを駄作にした。 そこには初期スタッフの思いもなく、こだわりもなく、また銃や車などに関する知識もない。 挙句に、完全子供向けに作られているのはしょうがないけど、私が好きだったルパンのこだわりが少しも感じられなかったのは悲しい事だった。