ヒロリン雑学ブログ

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大好きだったから嫌いになったアニメ

大好きだったから嫌いになったアニメ

宇宙戦艦ヤマト

宇宙戦艦ヤマト】の放送が始まったのは1974年だったらしい。 この時の私は、中学1年生だった。 初めて観た時には、そりゃあもう、興奮した。 それまでの【アニメ】にはない【ジャンル】だった。 まさに【アニメ界】の【エポックメイキング】な作品だった。

【戦艦】という、実在の【兵器】が【宇宙船】として蘇り(よみがえり)14万8千光年(だったかな?)先にある【イスカンダル】まで、【地球】を汚染している【放射能】を無効(むこう)化する【放射能除去装置(コスモクリーナー)】を取りに行くという、壮大(そうだい)な【物語】 この【ヤマト】の登場によって、私達は初めて【ワープ航法】というものを知る。 ただ、大きくなってから知った事だが、この【ワープ航法】とは【理論上(りろんじょう)】の物で、人によって、その【定義(ていぎ)】が異なる。という事だった。 この【宇宙戦艦ヤマト】の中では【ワープ】によって、飛び越えた【時空間】分の【時間】が【艦内(かんない)】では【逆に進む】という事にして、乗組員が年を取らないという事にしたらしい。 これを教えてくれたのは、高校時代の友人O君だったけど。 つまり【ワープ】というものを、そのまま使うと飛び越えた【時空間】に使った【時間分】だけ【年を取ってしまう】という事になるらしい。 100光年先に【ワープ】したら、【ヤマトの艦内】でも100年が過ぎ去ってしまって、皆が100歳越えの老人になるという。

基本的に【誰も生きていないよね】って事になるから、通常の時間の流れに【逆行】する設定にしたのだとか…。 まあ、しかし。 どのシーンを見ても【目新しい】ものばかりの【物語】に、毎週ワクワクが止まらなかった。 【反射衛星砲】とかさ。 考えた事もなかったもんなぁ。 【時空】を歪める(ゆがめる)ほどの【エネルギー】を放出する【波動エネルギー】に【波動エンジン】 その【膨大】な【エネルギー】を艦首に回して、発射する【波動砲木星に浮かぶ【浮遊大陸】を一瞬で消し去る、その威力(いりょく)には痺(しび)れた。 ※木星に【浮遊大陸】というものが実際に存在するのかどうかは私は知らない。

とりあえず、これもあとから知った事だけど、この【作品】には当時の日本を代表するSF作家の【豊田有恒】さんなども参加していた為に、よりSF的な設定が可能だったのだろう。 とにかく、まだその頃には【アニメ雑誌】なども刊行されていなかったので、情報量は今よりも圧倒的に少なかったけど、毎週、楽しみにして観ていた作品だ。

さて、その後、【宇宙戦艦ヤマト】は劇場版が作られて、劇場公開され、大人気を博(はく)した。 そうなると、【続編】への【期待】がいや増すのだが、残念ながらTVシリーズでは作られずに【劇場版】の第二作。 【さらば宇宙戦艦ヤマト~愛の戦士たち~】という形をとって、創られた。 これは【名作】であると今も思っている。 日本には、古くから【滅び(ほろび)の美学】というものがある。 この作品では「我と我が身を犠牲にしてでも、後(あと)に続く若い世代を生き残らせる」という意味合いを以って(もって)、語られている。 つまりは【地球を救ってみせる】という【強い意志】と【覚悟】の表れでもある。 【さらば宇宙戦艦ヤマト】は、心に響く(ひびく)終わり方をする。 公開されたのが1978年という事だから、私は高校生になっているな。

その後、このストーリーで【宇宙戦艦ヤマト2】というタイトルで、TVシリーズが放送されることになるのだが…。 私は、当初ワクワクして、毎週楽しみに観ていたのだけれど。 ラストが近づくにつれて「おや?」と思い出した。 「このままでは、話が変わってしまうんじゃないか?」という思いが強くなってきたからだ。 多分、私は【最終回】を観ていない。 思った通り、【ラスト】が変わっていく。と確信したからだ。 最後を変えてしまったら、あの【感動】はどうなってしまうんだ。 と、本気で思ってしまった。

これに味をしめて、また続編を作るんだろうな。 と思っていたら、案の定、続編が作られた。 とりあえず、初回を観てみよう。 で、観たら、これも思った通り、三作品共に【謎の敵に攻撃】されて【物語】が始まる。 【宇宙戦艦ヤマト3】では【惑星破壊(はかい)ミサイル】だそうだ。 ふざけるな。と思ったので、それ以上は観ていない。 この頃から、私は【拘り(こだわり)】の強い人間だったみたい。

なので、私の中では【宇宙戦艦ヤマト】の物語は【さらば宇宙戦艦ヤマト】で終わっていて、その後に作られたものは、全て【駄作】と思っている。 大分(だいぶ)後(あと)になってから、【ヤマト】は【リメイク】されていたが、監督が【出淵裕】さんだったので、興味が湧かなかった。 元々は【ゲスト・メカ】や【クリーチャー】等の【デザイン】を創ってきた人だった。 だから、私以上の【アニメファン】だったと思う。 私の好きな、アニメ監督さんの言葉に【アニメ好きはアニメを作るな】というのがある。 【アニメ好きな人】は自分の好むシーンを見せたくて、作る場合が往々(おうおう)にしてある。 なるほど、たまたま観た【リメイク版ヤマト】の戦闘シーンは格好良かった。 観ていて迫力を感じた。

けど、それだけだ。 アニメ制作の現場でも、技術は格段に進歩しているし、3DCGなら、よりリアルな戦闘シーンを作ることも簡単だ。 けれど、それだけだ。 【物語】の部分が【おざなり】にされていては、観る気はしないのが、私の【信条】になる。 あの【作品】は個人的な【ファンアニメ】であった。 原作に出てこない【キャラクター(女の子)】は出てくるは、何が伝えたいのか、よくわからなかった。

余談だけれども、【さらば移鵜戦艦ヤマト】と、その焼き直しの【宇宙戦艦ヤマト2】のラストが大きく変わった理由が、最近になってわかった。 テレビシリーズから【さらば~】までは【松本零士】さん主導で話が作られている。 【宇宙戦艦ヤマト2】は当初のプロデューサーが、話を変えて作っている。 どういう事かというと、【松本零士】さんは【クリエイター】だったのに対して【プロデューサー】は【興行主(こうぎょうぬし)】である。 【さらば~】では口論になったみたいだけど、結局は【松本零士】さんの意見が通ったらしい。 結果的に【興行成績】は良かったはずなのだが、【プロデューサー】は違う考えを持っていた。

最初の【ヤマト劇場版】で大好評だったことを受けて、【さらば~】を作ったのは、まだまだ稼げる(かせげる)と思っての事だ。 だから【さらば~】のラストシーンでは、【ヤマト】の全編が終わってしまって、まだ稼げるのに【続編】が作れない状況にならないように【原作者】の【松本零士】さんと口論になった。 つまり、どこまでも【商業ベース】での考えが行動基準にあった【プロデューサー】は、無理矢理【宇宙戦艦ヤマト2】を制作して【ラスト】を変えた。 そして、狙い通りに【更(さら)なる続編】を作った。 悲しい出来事だったと私は思う。