ヒロリン雑学ブログ

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神話と宗教その5

神話と宗教その5

人間らしい神々

【神話】の【神々】という存在は、【宗教】とは違って非常に人間的に振る舞っている。 【ギリシャ神話】などは感情の起伏(きふく)で罰を与えていたりもする。 【ギリシャ神話】の【骨子】というか、一般的に知られる【物語】は次の通りだ。

最初に【母なる大地】である【ガイア】が生まれて、続いて【ウラノス】が生まれる。 そうして、二人の神は【夫婦】となって、【神】である子供達を産み落としていく。 この辺りは、ちょっと日本の【古事記】と似たような展開を見せている。 母なる【ガイア】と父親である【ウラノス】の間に生まれるのが【クロノス】である。 【ガイア】は自分の子である【クロノス】に、こう囁く「ウラノスは、貴方達を疎(うと)ましく思っている。ウラノスを殺す以外に貴方達に安息の時はない」 そして【ウラノス】を倒す方法まで伝えると【クロノス】はそれを実行に移してしまうから、ここに【神の実権】は【クロノス】に移ることになる。 そうして【神の頂点】に立った【クロノス】だが、母である【ガイア】との間に子供をもうける。

暫くは、平和な時を過ごすものの、次第(しだい)に子供達が大きく逞しく(たくましく)なってくると、ある不安に襲われる事になってしまう。 それは即ち(すなわち)自分が【ウラノス】殺して実権(じっけん)を握った(にぎった)ように、我が子である【ハデス】【ポセイドン】【ゼウス】の三兄弟(年齢順の表記です)によって殺されてしまうのではないか?という【疑心暗記(ぎしんあんき)】だ。 その為、【クロノス】は子供達とは距離を置くことになる。 その様子に【三兄弟】は【クロノス】に殺されるのではないか?という事を肌で感じるようになって、【先手必勝】とばかりに【クロノス軍】との戦争に入る事となる。 ちなみに、この時に【クロノス】に同調した【巨人族】の事を一般的には【タイタン族】と表記するのだが、富野由悠季監督の【機動戦士Ζガンダム】の中に登場する、敵(かたき)役の【ティターン】とも表記されることもある。 早い話が【ティターンズ】とは【ゼウス】達、後(のち)の神々に敵対する【ティターン】に由来(ゆらい)する。

お話の大筋(おおすじ)はこんなところなのだけれど、とにかく【ギリシャ神話】に登場する神々は非常に感情的であり、人によく似た【行動】を起こす。 例えば【神々の王】に君臨(くんりん)することになった【ゼウス】は浮気性(うわきしょう)な神様だった。 自分には、ちゃんと【奥方(おくがた)】がいるのにも関わらず、人の女性に【一目惚れ】してしまい、雨が降っている日に雨に【化けて】女性の家の窓から室内に侵入して、思いを遂げて、子供まで作ってしまう。 何故【ゼウス】は雨に【化けて】女性の家に侵入したのか? 答えは至極(しごく)簡単で、【浮気】が奥さんにバレて叱られる(しかられる)のが【怖かった】からだ。 その後も、また人間っぽく【子供】の存在が【奥さん】にバレないように、あの手この手で隠そう(かくそう)と【無駄な努力】をする。

【神話】の時代も【現代】も変わらずに【女性の勘(かん)】という物は恐ろしく、男がどれほどうまく隠しているつもりでも、何故か?その秘密を知っているのだよね(^^;)

話は少しばかり、遡って(さかのぼって)、【クロノス】との戦争が勝利で終わった後【ゼウス】は【巨人族の生き残り】つまり【ゼウス達】の味方をしていた【巨人族】の【プロメテウス】を呼び出して、こう告げた。 「世の中も、そろそろ落ち着いてきたから、お前、人を作ってくれないか」 こういった後に、更に「人が生きる為の術(すべ)はお前が教えてくれていい、しかし【火】だけは人に教えてはいけない」 「【火】の存在、使い方を知れば、人は増長(ぞうちょう)して我々、神々に挑もう(いどもう)としてくるだろうから【火】だけは、絶対に教えてはいけない」 こう、言い含めて【プロメテウス】に【人造り】の作業を一任した。 【プロメテウス】という【巨人族】は頭も良かったのだが、優しい心の持ち主でもあった。

【人】を造った後には、【微に入り細に入り】人が生きる為の知識を惜しげもなく授けたのだが、ある日、気が付いてしまった。 人は【火】を使う事を知らない為に、【生肉】を食べていたし、また冬の寒い中にあって【火】を使って【暖(だん)】をとる事さえできずに凍死していく。 この様子に気が付いた【プロメテウス】は自らが造り上げた【人】という存在が、可哀想で哀れでしょうがなく、つい【ゼウス】との約束を破って【人】に【火】を教えてしまう。 それによって、【人】は調理を覚え、また冬の寒さの中で凍死する事もなくなったものの、【人】が【火】を使っているのは【人の里】の様子を見ていれば【神々】には、よくわかる。 だって【火】を燃やせば【煙】が上がるんだもの。 この【プロメテウス】の行為に【怒髪天を衝く】勢いで怒った【ゼウス】は【プロメテウス】を【オリンポスの黒尾根】に晒す(さらす)【処刑方法】をとった。 これは、生きながらにして、鳥達に【プロメテウス】の【肉】や【眼球】、果ては引きずり出された内臓まで【啄ませ(ついばませ)て】死ぬまで苦しみを味わわせるという【残虐(ざんぎゃく)な死刑】だった。 それほど【ゼウス】の怒りは強かったのだろうけど、ここまでの行為を行うという事は、多分に人間的と言って差し支えないと思う。