ヒロリン雑学ブログ

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最近のテレビがつまらない理由

最近のテレビがつまらない理由

相違撃ったものが、最近になってやっとわかった。
歳をとり過ぎたからだ。
61年も生きていれば、しかも生粋のテレビっ子だから、もう知っている事ばかりを流されても面白くない。

生まれたのが最初の東京オリンピックの3年程前で、東京オリンピックのおかげか?
貧乏家庭の我が家にも生まれた時からテレビはあった。
テレビといってもカラーじゃなくて、白黒テレビだったけどね。
この前、小学5年生の三男に、この話をする時に【白黒テレビといってもわからないか】と思って「カラーじゃない、色のついてないテレビだったよ」といったら、不思議な顔をされてしまった。

想像ができないんだろうなぁ。
なにしろ生まれた時には、もう既にカラーは当たり前で、なんなら薄型テレビだったし…。

という事で、知った事ばかりを伝えられても、面白くはない。
知らない事を知る事ができれば面白い。

去年の話になるけど、某番組で【坂本竜馬暗殺事件の真犯人は誰だ】みたいなコピーが踊っている番組があった。
竜馬暗殺に関しては、高校1年生の頃に、司馬遼太郎さんの【燃えよ剣】を読んで以来、20代初頭まで幕末物は、かなりの数を読み漁ったから自分なりの想像もあったので、見なかったんだけど。
嫁さんは見たらしい。

番組表に【新事実】とか【新証言】とか書かれていたけどさ。
で、嫁さんの話を聞くと、「元新選組原田左之助が犯人だって」という事だった。
「は?」となったのは、そんな話は既に40年以上も前に読んだ小説の中に書いてある。
司馬遼太郎さんや子母澤寛さんの書いた本の中に書かれている。

新事実とは何か?
といえば、「竜馬暗殺犯が意気揚々と帰る時に話をしていた中の1人が、左之助と同じお国訛りで話していたそうだ」というものあった。
【お国訛り】というのは、簡単に言うと【方言】の事だ。
「いや、それはずっと昔に既に言われている事だよ」とは言ったけど。

ただ、今の若い世代の中には【新選組】は知っていても、その内情とかは知らない人が多いのかもしれない。
という事に気がついた。
昔から言われている事ではあるから、お爺さんに片足を突っ込んでいる私は知っていても、それを知らない人も多いんだろうな。

確か、履き物が残されていて、それが【なんちゃら】というところの者が履いていたものと特徴が酷似している。
記憶に間違いがなければ、【なんちゃら】の正体は【赤報隊】だったと思う。
でも、これは【赤報隊】の物で【新選組】とは関係がない。

阿呆くらいに気に入ったものは読む性格なので、それは小説に限らず漫画やアニメ、ドラマに映画に音楽。
なんでも何度も読んだリ見たり聴いたりするから、自然とそれなりの考察もする。
なので、竜馬暗殺の真犯人は、実行犯は別としても、それを計画したのは【新政府】の中にいるんじゃないか?
というのが、オジィのお気に入りの推察だ。

坂本竜馬という人物は、この討幕の前後、めざましい働きをする。
京に上がる時か江戸表に帰る時かは忘れたけど、その船の中で8つの草案を作る。
俗にいう【船中八策】である。
その内の5個が、のちの【五か条のご誓文】になったというのは有名な話だ。

それだけではなくて、新政府の配置も考えていた。
「この役職には○○が向いていると思う」
「こちらは戦術に長けた○○が良い」という具合に、全ての役職に名前入りで【候補】を挙げていたという。
その人事の紙を見て首を傾げたのが、薩摩の西郷隆盛だと云われていて、「坂本さあ、ここにおはんの名前がないが、どうなっとる?」と聞いたそうだ。

聞かれた坂本龍馬は、こともなげに「ワシは窮屈なのは苦手じゃきに、商社でも作って世界の海援隊でもやるがじゃ」と答えたそうだが…。
ここがミソだと思っている。

坂本竜馬は、幕末の英雄だと思われているけれど、見方を変えれば【相当な我儘者】になる。
討幕の動機にしても【自由に黒船(レベルの船)に乗って貿易をする為には幕府は邪魔だ】というのが読み取れる。
勝海舟のところでアメリカの話を聞いて「みんなが自由だ」という事を知った。
だけでなく、百姓の子でも「大統領になれる」という事も知った。
しかも「貿易をするのにいちいち幕府(政府)にお伺いを立てなくても良い」という事も知った。
ならば、そちらの方が自由でやりやすい。

そうした動機を持っていたらしいのは、竜馬の関連書物を読めば歴然としている。
竜馬のすごいところは、その行動力にある。
元が【侍の位】を買って士族になっていて、元は商人の家柄なので、発想も商人のそれに近い。
おまけに柔軟でもあった。

だから商売っ気で薩摩と長州を結び付ける事も出来た。
食糧事情の悪い薩摩に、長州が米など融通し、その代わりに他国と貿易ができる薩摩に長州の為に鉄砲などの買い付けをお願いして、双方が共にウインウインの関係を築けるようにもした。

そんな竜馬が、もし新政府の行い(政策を含む)を【善し】とはせず、これを糾弾し始めるとしたら、これは厄介な相手になる。
竜馬は【亀山社中】時代に紀州藩(だったと思う)の船と亀山社中の船の衝突事故(海難事故)の時に相手が紀州であろうと怯まずに、日本で初めて裁判を起こして紀州から多額の賠償を勝ち取ったような人物だ。

新政府内にいるのなら、何かあっても説得、または懐柔できるかもしれないけど、外の人間なので、それも無理という他はない。
なので、問題が起きる前に人知れずに殺しちゃおうか?
と考えた方が、なんとなく自然な気がする。
するし、面白い。と思う。
というのが、オジィの一押しの暗殺犯の黒幕説になる。

実行犯はわからないよ。
ひょっとしたら通説通りの原田左之助を含む暗殺犯達だったかもしれない。
けど、そこに竜馬の居場所をリークする事は同士であった身なら容易くは無いか?

ちなみに「原田左之助と同じ方言を話す者がいた」という証言をしたのは、竜馬と共に襲われて、暫くは息のあった土佐藩の【中岡慎太郎】ではないか?
というか、あの場で辛くも生き残ったのは中岡慎太郎しかいないのだから、きっとそうだ。と思う。

また余計な事をいっぱい書いてしまった。