ヒロリン雑学ブログ

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不思議な巡り会わせ

不思議な巡り会わせ

私が漫画家の石森章太郎石ノ森章太郎)さんの名前を知ったのは、仮面ライダーの放送が始まってからだから小学4年生の時だった(と思う)

日本のSF小説家の平井和正さんの名前は高校3年生の時、当時クラスで小説の貸し借りが流行っていて、皆、授業中に授業そっちのけで小説を読んでいた。
大多数の人が読んでいたのは、当時の少女向けの恋愛小説の類いだった(理由は知らないけど…)

そんな中で、それに対抗するようにSF好きな連中がいて、そんな一人に「これ面白いで」と言われて貸してもらったのが平井和正さんの【狼の紋章(エンブレム)】だった。
読んだら、メチャクチャ面白くて、借りて帰った翌日に読み終わって返すほどの勢いで読んでいたけど、なんか、朧気に思い出した漫画があった。

それは、まだまだ小さかった頃。
多分、字が読めたから小学2年生の頃だったと思う。
我が家は貧乏家庭だったので、両親は共働きだった。
姉はいたけど、3歳年上なので、基本的に帰ってすぐ。というタイミングでは私は独りぼっちだ。

で、退屈しのぎに家の中をあれこれ見ていたら、親父が隠していた(と思われる)成人誌を見つけた。
ヌードのグラビアがあったかどうかは憶えていないけど、その中にあった漫画は非常に克明に憶えている。

どうやら連載が始まったばかりで、第1回のものだった。
男子高校生が、夜の街で不良に絡まれている。
不良は片手にナイフを握っていた。
いわゆるカツアゲをされているみたいだけど、ふてぶてしい態度で歯牙にもかけない。
そこに女性が通りがかる。

女性の声に驚いた不良が手を滑らせて男子高校生の腹を深々と刺してしまう。
女性が次にあげたのは悲鳴だった。
その悲鳴に驚いて不良達は逃げ出すのだけど、男子高校生もその場から立ち去ってしまう。

人気のないところまで移動した男子高校生が刺されたお腹を見ると、それは見る見るうちに消えてなくなってしまう。
空には満月が輝いていた。

少年の名前は犬神明
狼男だ。
というのは、高校3年の時に借りた【狼の紋章】を読んで、初めてはっきりと認識した。

その漫画は、平井和正氏が原作で漫画は坂口尚さんが担当して描かれた【ウルフガイ】の初回だった。というのは後から知った。
ほぼ同時期だと思うけど、2軒隣の2歳年上のお兄ちゃんがいる家に遊びに行った時、漫画雑誌を見つけて読ませてもらった。

その中にあって、際立って異常ともいえる展開を見せる漫画の印象が強かった。
それが、原作平井和正、漫画石森章太郎の【幻魔大戦】だった。
これも後になって知った。
読んだ場面は超能力を(一時的に)失ったプリンセス・ルーナが戦列を離れて途方に暮れる東丈たち地球の超能力戦士たちの前に【わしがリーダーじゃ】と現れたキ印(当時の原文のまま)のドク・タイガー。
そのやり方に不満を持った東丈がタイガーの腰のベルトで、むさんこに叩かれて折檻されているシーンだった。

仮面ライダーの放送が始まる数年前の事だから、まだ石森章太郎という名前は知らなかったし、平井和正という人が絵イトマンの原作者だとも知らなかった時に、この2人の作品に触れていたというのは、高校3年生以降で「凄い偶然だな」と我ながら感心した。

ちなみにこの当時の売れっ子の漫画家さんというのは、同時に数本の連載を抱えていた。
今の1本しか代表作がないような人達とはレベルが違う。
アニメも、毎週毎週ちゃんと作って見せてくれていた。
お休みというのはお正月の時くらいだったんじゃないかな?