という小説を読んだのは、確か中学2年生の時だった。
学校の図書室で見つけて面白そうだったから読んだ。と思うのだけれど、ひょっとしたら中村敦夫さん主演のドラマの水滸伝の影響かもしれない。
ふふふ、昔過ぎてよく憶えていない。
なにしろ中学2年生と言えば14歳だ。
間もなく61歳だから47年も昔の話になる。
吉川英治さんが書いた水滸伝だった。
面白かったので、すぐに書店に行って吉川英治文庫で出版されている物を買って読んだ。
吉川英治さんと言えば、宮本武蔵などの著書があるけれど、それも読もうとしたけど、少し退屈だったので、2巻までしか買っていない。
何度か読み直そうとトライするけれど、頑張って2巻の途中で諦めた。
なので私の中では吉川英治さんといえば、水滸伝に三国志などの中国の戯曲系の本が好き。
水滸伝も史実ではないし、三国志もタイトルに三国志演義。
と演義という言葉がつくので、基本的には日本でいう戯作本に入るんじゃないかな?
内容は、もう書かなくても知られているとは思うけど、大宋国と呼ばれている時期の中国。
都の使者が○○廟を訪れた際、周りが止めるのもきかないで石の置物を動かしてしまう。
その事によって、石の塞いでいた穴から百八つの玉が飛び出してしまい、それが水滸のほとり、梁山泊に集まる百八傑となる。
というもの。
その時代、大宋国の政治は腐敗しきっていた。
ただ単に毬蹴りが上手かった遊び人の男、都を追放された男が何の巡り会わせが政治の中枢に高級官僚としてやってくる。
しかもその男の名前は高俅(こうきゅう)という。
この男の敷く悪政に苦しめられた男達が、それら不正に立ち向かうべく梁山泊に自然と集まり戦うというお話。
なんで、これを書こうと思ったのかというと、今日のニュースでも流れていたけど、今の日本政府の情けなさを考えると、この古い時代の中国の腐敗しきった様子と似てないか?と思ったから。
日本の様々な省庁のトップが、よく考えもせずに不適切な発言を繰り返しては謝罪している。
更には、自民党だけに限らないと思っているけど、宗教団体とも底に沈んで表面的には見えない形でつながっていたという事実。
今に限った事ではなかったんだよね。
大昔からそうだったらしい。
で、なんとなく水滸伝の話に出てくる腐敗した政治というものを思い出した。