ヒロリン雑学ブログ

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お母ちゃんとぼく-その2

お母ちゃんとぼく-その2

その話はおかしくないか?

という事で、言ってしまえば元々長女のおばさんは2番目のお爺さんの戸籍に入っていないのだから、その本人の遺産(土地)を譲って欲しいというお願いは出来ない。
よしんば、妹達の為。
という言い訳にしても、それなら「なんで権利のないお姉ちゃんを含めて4人で割らないといけないの?」という話になる。

本当のところは、この長女のおばさんに【入れ知恵】した【近所のおっさん】がもっとも【罪が重い】
長女のおばさんは、そのおっさんに【そそのかされた】だけど。

で、この話に飛び乗ったのが、三女のおばさん。
当時、というか。
随分早くから旦那さんの仕事の関係上兵庫県に移り住んでいたから、さすがは関西人。
というべき「貰える物なら、なんでも貰う」精神が旺盛だった。
続いて、次女のおばさんが、長女のおばさんに言われるがままに【委任状】に判を押す。

結局は、みんな「今更、大昔の事を引っ張り出して、(相続の土地を)持たずにここまでやって来ているのに、恥ずかしい」とかいう意識はなかったんだね。
三女、次女の順番ではあったけれど、上の2人は割と早めに長女のおばさんの言う通りに委任状に判子(はんこ)を押した。

となると、残るのは我が家一軒だけになる。
当時はもう、僕は働いていたし、お父ちゃんもまだ定年前だった筈だから、昼間は一人で家にいるお母ちゃんだけになる。
後で聞いた話だと、「委任状に判子を押せい」の猛攻を仕掛けてきていたらしい。

あちらさんは、旦那も定年退職して暇だし、2人で家に来てはしつこく「判子を押せ」と言っていたみたいだ。
いついかなる時にも、お母ちゃんにプレッシャーを与えてきていた長女のおばさんだから、ある日、お母ちゃんは泣きながら僕に【もう判子を押すよ】と言ってきた。

それを判断したのは、お母ちゃんだから別に文句は言わなかったけど。
なにしろ、ここで抗(あらが)っても、どのみちおばさん夫婦は、僕やお父ちゃんのいない時を見計らってやって来ては、【圧力】をかけてしまうだろうしね。

実際には、この時にお父ちゃんが【義理の姉】ではあっても、ハッキリとお母ちゃんの前に立って、「もう、やめてくれ。二度と来るな」とか、お母ちゃんを守る行動に出ていれば、違ったかもしれないけど、【たられば】の話をしても仕方がない。

とにかく、お母ちゃんにとっては、祖母が亡くなってからは、この長女のおばさんが一番のネックだった。
既に両親が他界しているので、【抑えるべき人】がいない。
好き放題のやりたい放題。

自分の気持ちひとつで、怒鳴り(どなり)上げたりするのも自由。
そうした環境で育ってきているから、どうしても逆らいきれない。
今の人達には信じられない事かもしれないけど、当時としては、こうした年功序列的な絶対支配というものはあったんだね。

ここまでの【お金が欲しい】という一念のおばさんから受けたプレッシャーは相当なものだったみたいで、この時点でお母ちゃんは相当に【病んでいた】

だから、この後お母ちゃんは徐々におかしくなっていく。
長女のおばさんは【何もしない】
自分がお金が欲しいから【させている】のに、悪顔(わるがお)を打たない。
あくまで、土地が頬しいのは下の3人の妹達で、自分はその為の橋渡し(はしわたし)をしているだけだ。
という【スタンス】で、裁判に望んでいた。

世間的には、「私はどうでもいいんだけど妹達の為に動いているだけなのよ」という具合に見せていた。
それだけではなく、早々に判子を押した次女と三女のおばさん達も、面と向かって言い難い事は、全部お母ちゃんに言わせていたのだから、更にお母ちゃんの心は歪んで(ゆがんで)いく。

この頃から、お母ちゃんの価値観というものは【勝ち負けにこだわる】というものに変わっていった。
他人に馬鹿にされて、たまるものか。
というのが底にあったのは言うまでもない。

結局。裁判には勝った。
2人目のお爺さんの土地は、お母ちゃん達3人がちゃんと手に入れる事が出来た(我が家は徹頭徹尾(てっとうてつび)、そんな事は望んでいなかったけど…)

さて、ここで【権利がないのに訴訟を起こし、妹達に随分と時間と労力を使わせた】長女のおばさんは、好き放題やって来た【ツケ】を払う事になるんだけど…。
要は【権利のないおばさんには遺産は均等に分配しない】というものだった。

でも、ここでもお母ちゃんは末っ子であることが利用された。
どういう事かと言えば、裁判の時には2人目のお爺さんと血が繋(つな)がっている子供達(僕からしたら、一応はおじさん、おばさん。滅多に会えなかったから顔は知らない)に向けて言い難い事を、お母ちゃんに言わせていたのを、今度は次女と三女のおばさん達が【長女】に向けて言い難い事を、お母ちゃんに言わせようとしてきて、結局は「お前は下なんだから」という理由だけで、押し通された。

こうした経験が、価値基準が【勝った負けた】だけのものとなり、また【人に利用さてたまるか、バカにされてたまるか】というものへと【変遷(へんせん)】して、最終的には「私の言う事をきけ」という【独裁者】みたいな言動に表れるようになってしまった。